「“Firefox の灯”は、日本での Firefox のダウンロード状況をほぼリアルタイムに視覚化するウェブアプリケーションです。Firefox がダウンロードされる際のアクセスポイントからおおまかな地域を特定し、それを基にダウンロード状況を地図上に「灯 (ともしび)」に見立てて表現しています。」
最新技術が満載
2008年Firefox 3の公開に伴い、Firefoxのダウンロード状況を視覚化する目的で初めて日本版Firefox 3の灯が公開されたそうです。そして、2011 年 8 月の Firefox 6 のリリースにともない公開された現バージョンはリニューアル拡張版です。多数の最新技術が使われており、詳細は『ウェブの最新技術が魅せる「Firefoxの灯」』をご覧ください。ひとつだけ、ダウンロードとともに灯の点滅に合わせて響く音には「Audio Data API」というのを利用しているそうです。音声ファイルを一切使わずに、プログラム上からリアルタイムに音を生成しているそうです。今回の場合、音の順番や、私では判別できなかったですが、もしかするとどのエリアでダウンロードがあったらどの音を鳴らすといった条件もプログラミングされていて、あの不可思議なメロディを生み出されているのかもしれません。
デモグラフィック的観点
さて、このイベントをマーケティングの観点で見てみると・・・。具体的には、ダウンロード数を人口に対する割合で考えてみました。(詳細データ-Firefoxダウンロード数は2011年9月23日のある時点。都道府県別人口は2009年データ)
全国平均が3.6%。全国平均を上回るのはわずか4都府県のみ(東京都、神奈川県、大阪府、京都府)です。企業数が多く、エリア内に存在するPC数が他県よりも圧倒的に多いであろう東京都が10.7%で断トツトップなのは当然のような気がします。続いて、神奈川県(5.5%)、大阪府(4.3%)も順当のような気がしますが、京都府(4.2%)でFirefoxの普及率が高いことに驚きました。
そこで、同じ関西圏の兵庫県(3.2%)を比較して何か分かるか調べてみました。
まず年齢分布で見てみると、両府県の成人人口比率は京都府81.8%、兵庫県81.4%とほぼ同じですが、さらに詳しい年齢分布では少し差が出ました。15~34歳までの人口に対する割合が、京都府23.9%に対し兵庫県は22.3%と1.6ポイントの開きがあります。(京都は学生が多いから?)新しいものは若い方が先に試されることが多いことから、このあたりがFirefoxのダウンロード数に影響しているのでしょうか?
次に、PC台数が法人数に大きく左右されると考え、法人の事業所数と従業員数を比べてみました。京都府128,660/1,170,087(事業所数/従業員数)に対し兵庫県238,879/2,286,149(事業所数/従業員数)とこの数字だけからだと逆の結果に思えます。
エリア内の産業構造や他の見えていない要素も大いに関係していると思います。興味のある方はご自身で仮説の続きを立ててみてください。
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