11月4日のGoogleジャパンのブログ記事によると「今回のアルゴリズムの更新により、さらに新鮮な情報を検索結果に表示することができるようになりました。この更新は、検索全体の約 35% にかかわる更新で、下記に示すような様々なレベルの情報鮮度に対応し、どのような場合により新しい、関連性の高い検索結果を出すべきか、今まで以上に高度に判定できるようになります。」とあります。
試しに最近頻繁にニュースで取り上げられている「ギリシャ」で検索すると確かにニュース、報道系の検索結果が上位を占めています。(2011年11月8日20時時点で、10位中5件がニュース系サイトの記事でした)どれも財政危機や政府退陣といった鮮度の高い情報です。
しかし、この検索結果に違和感を感じるのは私だけでしょうか?「ギリシャ危機」の検索結果ならともかく、これでは「ギリシャ」=「財政危機」とも捉えかねられません。
実は、以前よりニュースのヘッドラインが「すべて」の検索結果の上位に表示されることに使い勝手の悪さを感じていました。先ほどの「ギリシャ」で考えると、旅行前にその国の文化や風土・気候を調べたり、学校の宿題で人口や特産物を調べる中学生にとってはアンマッチな検索結果かもしれません。
一方で「時間軸」が反映され、よりタイムリーな検索結果が得られることは検索ユーザーにとって非常に重要です。そこで、「すべて」にはニュース、報道サイトを敢えて除外したうえで、関連性、キーワードとの繋がりの強さプラス情報鮮度を組み合わせたて導き出した検索結果を表示してもらう方が一般的な検索ユーザーにマッチしているのではと考えます。「ニュース」というタブがわざわざあるのですから、報道系の情報はそちらにまとめてもらう方が利用者としては使い易いのではないでしょうか?
ただ、昨年、Googleが導入したCaffeine(ウェブインデックスシステム)のクロールのスピードは作ったページをいち早く世間にお披露目したい制作者にとっては非常に有益でした。
インデックスのスピードアップ自体は大歓迎です。
ところで、同じく財政危機に苦しみ最近ニュースで頻繁に取り上げられている「イタリア」を検索してもニュース系サイトのヘッドラインが1ページ目に入っていません。(2011年11月8日20時時点)「イタリア政府観光局(ENIT)」や「地球の歩き方」などが表示されています。「ギリシャ」と「イタリア」の検索結果のこの違いは、検索アルゴリズムの一体どの部分に起因しているのでしょうか?不思議です。
ニュースのヘッドラインが検索結果の上位を占めるのは功罪ともにありますね。そもそも、最新のニュースをいち早く知ることを目的とするなら、ロイターや時事通信のページを見ればよいのではないかと思う。(これまでもそうしていた人が多いのではないか?)一番良いのは、フィルタリング機能を付けることかと思います。